VISIONFIX  
top news plofile filmes filmography photodialy link
 
  Films【作品紹介】
  ■光の庭 〜BRILLIANT GARDEN 2004〜
■FRONTIER
■A LITTLE PLANET 〜小さな惑星〜
■FROZEN DREAM
■MOTION PHOTOGRAFFITI
■BORDER LAND
■RAPID FIRE

brilliant_garen


Click Here! movie
30second

  光の庭 〜BRILLIANT GARDEN 2004〜

2004年/16mm/カラー/20分
撮影/編集/録音:宮崎淳

1998年から始まった「風景シリーズ」は、2003年の「FRONTIER」によって頂点を極めた、と僕は思っている。しかし次のステップに進む前に、もう一本撮っておきたかったのだ。それがこの「光の庭」である。「風景シリーズ」とは、登場人物も台詞もなく、ただ風景を映し出す事だけで、観客の強い感情を引き起こそうとした試みだったと思う。その為に僕は常にある目的地におもむき、目的の映像をカメラに納め続けた。しかし目的地に向かう途中にも、心惹かれる風景はあったのだ。それが積もり積もって、この作品になった。だから、この作品には風景はあっても、目的がない。むしろ目的がないこと自体が、この作品の目的だったと言える。人が初めてカメラを持った時、何を撮っただろう。
親しい人や、珍しいものにカメラを向けるのは当たり前だとして、取り立てて珍しくもない風景に「これだ!」と感じてシャッターを押す事が、誰にでもあったはずだ。しかし、それはほとんど写る事がない。やがて多くの人が「それ」を映すのを諦めてしまう。しかし、僕は諦めきれなかったのだ。では一体、「それ」とは何か。それは撮影者と場所と光が、ある時強く共振して出来る“場”の様なものだと思う。それを僕は「光の庭」と名付けた。
これで満足だ。やり残した事はもうない。風景シリーズを終了し、次に進む事にしよう。
 

このページのTOPへ

frontier

Click Here! movie
30 second

  FRONTIER

2003年/16mm(カンヌでの上映は35mm版)/白黒/23分
撮影/編集:宮崎淳 音楽:Four Colour リレコ:佐々木雅之
【 第57回カンヌ国際映画祭(2004年)監督週間「若い視点賞」受賞作品】

幼い頃、北九州は小倉の外れにある、“徳力団地”という大きな団地に住んでいた。ほんの2年ほどの短い間ではあったが、それは僕の原風景として脳裏に焼き付いている。そこを引っ越した後は、再び団地に住む事はなかった。
2001年の4月、「TIMESCAPE」という作品を撮り終えたある日、気分を変えようと自宅からちょっと遠く、今まで歩いた事のないところまで散歩をしたら、僕は突然、かつての“徳力団地”に迷い込んでしまったのだ。僕が今住んでいるのは東京である。まさか30数年と、1000km近い時空を超えて、“徳力団地”がそこにあるはずはない。しかし、その団地はあまりにも“徳力団地”に酷似していた。今にも給水塔の陰から、幼児の頃の自分が駆け出して来そうな気さえしたのだ。しかし考えてみれば、ほとんどの団地は高度成長期になって慌てて作られたものである。同じ設計図が日本各地で使い回されていたって不思議はないだろう。そう思い至った時僕は、次はこの団地を撮ろう、と心に決めたのである。
撮影には東京とその近郊の団地5・6ヶ所を繰り返し巡りながら、2年近くがかかった。なぜそんなにかかったかと言えば、急がない、と心に誓っていたからである。急いでいては見落としてしまう。団地と言うのはその図体に似合わず、目に見えにくいものなのである。
しかし、なぜ団地なのか。今にして思えばそこが、僕に色々なものを思わしめた場所だった、と言う事につきるだろう。団地は没個性の象徴として引き合いに出される。しかし、無数にちりばめられた、あの見分けもつかない小さな窓灯りに、二つとして同じ人生はない。そして独創的な学者や芸術家を、ひとりも生み出さなかった訳でもないはずだ。僕は団地に立つと、ここがどこなのか、今がいつなのかが分からなくなる。大体、あれほど人間を小さく見せる環境も他にないだろう。だからそこに立つと、時代性や土地柄などと言うちっぽけなものが見えなくなり、代わりに空が大きく見えるのだ。僕は自分の事を、少しばかり大げさに考えすぎるようになってはいないだろうか。そしてそれは、僕だけに限った事ではないのではないか。団地の空を見上げた時、それは確信に変わった。そう言えば団地は世界中どこにでもあり、そのどれもが似通っている…。この風景は国境を超えて、人にものを思わしめるのではないか。たとえ同じ思いではないとしても、と。
 

このページのTOPへ

alittleplanet

Click Here! movie
30 second

  A LITTLE PLANET 〜小さな惑星〜

2002年/16mm/白黒/7分
撮影/編集:宮崎淳 音楽:Four Color リレコ:佐々木雅之
【スイスVIPER映画祭’02招待作品】

東急ハンズで、ピカピカのステンレス球を見つけた。それを宙に放り上げてはコマ撮り。フワフワ浮かぶ、小さな惑星の出来上がり。しかし、地球上空約1.7mに浮くのだから、正しくは惑星ではなく、衛星と呼ぶべきだろう。そんな事はおかまいなしに、このチンケな惑星は野を超え河越え街を抜け、電車にさえ乗って浮遊を続ける。まるで迷子の子供のように。
実際には僕がひとコマひとコマ投げ上げているのだから、おかげで撮影中は筋肉痛だ。一日平均2千回、合計2万回投げ上げた計算になる。この作品は頓知問答の様なものだと思って頂きたい。さて、あなたは何が見えましたか? 僕は撮影中、ステンレス球の鏡面に映る世界が、まるで爆弾を投げ上げながら歩く人のように、危なげに見えた。
しかし、爆弾を取り落とさずに投げ上げ続ける限り、この世はかろうじて大丈夫なのである。爆弾そのものを取りあげてしまえばもっと安全なのは、言うまでもない。あるいはこの小さな惑星は、僕自身の人生の反映か。いにしえの人は人生を“浮かぶ瀬”と詠んだ。たゆまず飛び上がり続けなければ、浮かんでもいられない。
 

このページのTOPへ

Click Here! movie
30 second

  FROZEN DREAM

2001年/ビデオ/カラー/6分
撮影/編集:宮崎淳 音楽:Four Color オンライン編集:節田紫乃

ある時、昔撮りためたまま、使わずにほったらかしにしていた8mmフィルムを久しぶりに見てみた。すると、不思議な気分になったのである。これらの8mmフィルムは、作品には使わなかったのだからNGフィルムである。
しかしこうして時が経ってみて見ると、撮影した当時には分からなかった良さが見えて来たのだ。それは“想い出の発酵”とでも言ったらいいだろうか。まるで冷凍されていた古い記憶を、解凍している様な気分だった。だから、その気分を映像化しようと思ったのだ。手法としては、まず素材の8mmフィルムをスクリーンに映し、それをスローシャッターにしたビデオカメラで再撮影した。その際三脚は使わず、手持ち撮影のカメラワークを生かしている。こうして出来上がった不鮮明なイメージに、Four Colorの手による“漂白されたノスタルジー”とでも言うべき音楽を乗せた。しかし、騙されてはいけない。映像とは、撮影された瞬間から過去を映し出す事が自明の理なので、“想い出の演出”は本来、映画の得意分野なのである。正直なところ製作中、一方でそうした自らを揶揄する気持ちが芽生えたのも事実である。それはそれとして、映像の持ちうるひとつの力には違いない。
 

このページのTOPへ

Click Here! movie
30 second

  MOTION PHOTOGRAFFITI

2000年/ビデオ/カラー/9分
撮影/編集:宮崎淳 音楽:Four Color オンライン編集:節田紫乃

1998年頃の1年間に撮りためた、約3000枚の写真が手元にあった。心のままに日常を撮ったのだから、日記写真と言うべきか。たまたま良く撮れたものは年賀状にしたが、それ以外はどこに発表するものでもない。さりとて捨てるに忍びなく、写真供養としてこの作品を作った。作り方はいたって簡単で、アニメーション台に写真を乗せ、一枚一枚コマ撮りするのである。一枚につき、何コマ撮影するかを調整する事で、色々なリズムが生まれる。面白いのは始めから“フリップブック”(パラパラアニメ)にするつもりで、モータードライブで連写した写真が動くのはあたりまえとして、そんなつもりもなく、ただアングルを変えて撮ってみただけの数枚の写真も、動いて見える事である。人間の視覚のいい加減さと、だからこそ獲得されるイマジネーションの広がりを思い、興味が尽きない。また、こうして作品化してみると、これが自分の人生であるかどうかはどうでも良くなってしまう。誰のものでのない、記憶の総体、と言う気がしてしまうのだ。。
 

このページのTOPへ

borderland

Click here! movie
30 second

  BORDERLAND

1999年/16mm/カラー/15分
撮影/編集:宮崎淳 音楽:足立ハルキ、古谷弘毅、イリヤ・ラミエル
【バンクーバー国際映画祭’99、ロッテルダム国際映画祭’00招待作品】

僕の映画とは何なのか、と聞かれれば、「異界への窓」だと答える。
僕らが生きるこの見慣れた世界がこのように見えているのは、一種の思い込みに過ぎない。見方を変えれば、それは全く違う世界に見える。僕はカメラを持って、それを描き続けて来たのだ。それは、この「BORDER LAND」と言う作品に、一番シンプルな形で現れていると思う。事の起こりは台風一過の夜、散歩をした事だった。空を見上げると夜とは思えない青い空に、くっきりとした白い雲が流れて行く。見慣れた近所の夜景が、まるで違ったワンダーランドに変わっていたのだ。これを撮らないわけにはいかない。僕は引き返して16mmカメラと三脚を持ち出した。そして一コマに対して4秒と言う長時間露光を敢行した。この撮影方法だと、暗い夜景を明るく映し出す事が出来るが、約30秒弱の映像を撮影するのに45分がかかる。セッティングを含めれば、30秒のために1時間がかりである。しかし、45分の時間を30秒に縮めて見せるので、日常感じる事の出来ない時間スケールの違いは圧倒的だ。そうして僕は夜な夜な外をうろつく事になった。そう言う撮影スタイルだから、一回に撮影出来る量はたかが知れている。天気も選ばねばならない。結局、完成するまで1年以上がかかってしまった。おかげで夏は汗だくになり、冬は凍えた。やがて何だか細かい事があまり気にならなくなり、自分が巨人になった気がしたものだ。あるいは一万年の寿命を持った異星人か。そう言う目から見れば、人間の存在など、動きが速すぎるか大きさが小さすぎるかして、認識出来ないだろう。我々の肉眼が微生物を認識しないように。そしてそう言う目が似れば、沸き起こっては崩壊を繰り返す文明のひとつひとつの方が、よほど生物らしく見える事だろう。
 

このページのTOPへ

rapidfire

Click here! movie
30 second

  RAPID FIRE

1999年/16mm/カラー/10分
撮影/編集:宮崎淳 出演:カリノ 音楽:足立ハルキ 古谷弘毅

都市を丸ごと映像化する!と言う無謀な試みによって作られたジェットコースター・ムービー。これらの複雑な映像は、デジタル合成によるのではない。フィルムを現像する前に、カメラの中で巻き戻しては、何度も撮影して映像を重ね合わせるのである。多重露光と呼ばれるこの技法は、まるで即興で作曲しながらオーケストラを演奏する様なものだ。焼き物や染色のように、経験と勘、偶然を味方に引き込む真摯さと度胸が要求される、職人技の極地である。僕はお気に入りのモデル、カリノを連れて街を疾走した。情報の洪水が押し寄せ、やり直しのきかない緊張感の中で、僕はそれを全てカメラに収めようとした。言うなればこの作品は、東京と言う都市を捉えた、異形の肖像である。
 

このページのTOPへ

mail visionfix@mac.com
Top | News | Profile | Films | Filmography | Photodiary | Link